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図書委員(女子)の話6※これくらいが標準な気がしてきた
2014 / 05 / 07 ( Wed )
 それからのあたしの生活と言うと、取り立てて代わり映えはしなかった。

 元々付き合ってるネタにされるくらいには雷蔵と仲良かったし(三郎は認めん)敢えて言い触らすのもわざとらしかろうと言うのが三郎の作戦だった。
 例えばお互いにケータイの待受が相手の写真に変わってたり(改めて撮るまでもなく写真データは豊富に揃ってた。幼馴染みちょー便利)、さりげに雷蔵の呼び方が「比菜子ちゃん」から「比菜子」に変わってたり、そんな些細な変化。
 一応、昼や帰りを合わせることも多くなったけど、そんなことは前から時々あったし、気付いたのなんて竹やんとかあいつらとやたら仲良い連中と後少し位だった。


 意外だったけど、その、「後少し」に沙彩ちゃんもいた。
「あの……不破くんって前から十六夜さんの事呼び捨てにしてた?」
「うーん、最近、かな」
「そう……だよね。どうして、突然……」
「あたしら付き合う事になったから」

「え……!?」

 瞬間、沙彩ちゃんは「茫然」ていうか「愕然」て見出しがつきそうな顔で固まった。
「え、そんな……だって、この間中在家先輩と……」
「あー、ゴメン。あれ見てたんだ? あの日ちょっとぼーっとしててさ。後輩が心配するから付き添ってくれてただけなんだ。紛らわしかったよね~」
 なるべくなるべく、軽い口調で言い切った。

「だから先輩とは何でもナイよ、安心して☆」
「……そう、なんだ…………」
 ゆるゆると硬直を解いた沙彩ちゃん。ホッとしたのかな。遠慮がちないつもの笑顔、少し歪んで。
「こっちこそ、変なこと聞いて、ごめんなさい」

 よし。
 沙彩ちゃんの誤解はこれで解けた、と。
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